国宝。 「養老律令」の施行細則を集大成した古代の法典。
延喜時代に編纂されたことから『延喜式』と称される。延喜格式とも言う。既に存在する「弘仁式」「貞観式」を併合する目的だった。
全50巻。
条数は約3300条で,神祇官関係の式(巻1〜10)、太政官八省関係の式(巻11〜40)、その他の官司関係の式(巻41〜49)、雑式(巻50)と、
律令官制に従って配列されている。
三代格式(弘仁式・貞観式・延喜式)のうち、ほぼ完全な形で今日に伝えられているのは『延喜式』だけであり、しかも規定の内容が微細な事柄に及ぶため、
日本古代史の研究に不可欠の文献といわれる。
本居宣長も『うひ山ぶみ』の中で、記紀、万葉、六国史に次いで見るべき書として本書をあげている。
また、「延喜式の祝詞の巻、又神名帳などは、早く見ではかなはぬ物なり(延喜式の祝詞の巻と神名帳は早くから見るべきである)
」と言っている。
右の写真は延喜式の一部。クリックすると広範囲で見られます。 |