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修験道の思想や儀礼は峰入り修行による即身成仏という眼目を中心として展開する。 依経は、教義上は山中の森羅万象そのものを経とするというように特定の経を立てない、とした。しかし実際には般若心経・法華経などが好んで用いられた。
崇拝対象は、基本的には大日如来と金剛界・胎蔵界の曼荼羅(両界曼荼羅)とされているが実際には不動明王やその両童子が崇拝された。また金峰山では役小角が感得した金剛蔵王権現
・大峰八大童子、熊野山では熊野権現が崇められた。
修験道では峰入り修行が行われる山岳は、大日如来の金胎の曼荼羅で山中の自然現象はすべて大日如来の説法であるとされる。
そして修験者は全体として大日如来と自己の成仏の可能性を示す衣体を身につけて山中に入り崇拝対象を崇め、成仏過程になぞらえられた十界修行をし、その最後の正灌頂で金剛界
・胎蔵界の秘印を授かることによって即身成仏できる、と教えられたのである。
即身成仏するということは、正灌頂とあわせて授けられる柱源(はしらもと)供養法などによると修験者自身が天と地を結ぶ柱になることを意味してい
る。
峰入り修行を終えた修験者は、峰中で獲得した験力を示すために火渡り・刃渡り・護法や動物霊を操作するなどの験術を行った(験競べ/げんくらべ)。羽黒山の烏とび
・吉野の蛙飛びなどがその例である。またその験力を用いて小祠の祭・加持祈祷・卜占・巫術・調伏・憑きものおとしなどの多様な活動を行った。
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